猫の話

小説には全く関係ない話です。
吐き出したいだけなのでスミマセン。

 

 私は猫を飼っている。2匹だ。2005年の5月1日に、豪雨にあふれる排水口で溺れていたのを拾った。生後1ヵ月くらいの子猫だった。
 そのときは飼うつもりはなかった。私は仕事をしていて、日中に面倒を見る人間がいなかったから。誰かもらい手をと猫好きの知人に声を掛けたのだが、多頭飼いしてて無理だったり、亡くしたばかりで今は無理だったりと、もらい手は見つからなかった。

 今までも猫は飼ったことがあった。
 ただし、実家はとても田舎なので、外飼いだった。
 外飼いは危険だ。交通事故で亡くしたし、ケンカして戻ってきてそのケガからの病気で亡くしたし。
 だから次に飼うなら完全室内飼いのできる環境で、と思っていた。当時の住まいでは室内飼いは無理だから……でも、もらい手いないからって捨てられないよね。
 結局飼っちゃうんですよ。

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 HDの底に懐かしい写真があった。
 会社のベランダで野良ママが生んだ5匹。
 私が排水口から拾ったのは、下の茶と上の茶白の2匹。

 たしか480gぐらいだった。
 この子たちはすくすくと成長したよ。
 ふすまを破ったし、絨毯をひっかいてボロボロにしたし、夏場の網戸は毎年破られて出入り自由になってたね。

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 実家で飼っていた時代は、半外猫だったから交通事故にもあった。
 病院に駆け込んでレントゲン撮ったら、骨には異常ないけれど…と驚くモノが発見されたっけ。

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 何ですかね、これ。ベテラン獣医さんはわからなかったけど、私はわかったよ。庭の植木鉢の破片です…あの頃、素焼きの破片がゴロゴロしてたんだ。
 でもまさか猫が食べるとは思わなかったよ……。

 入院して手術して、取り出した鉢の欠片を見てセンセイも呆れてたっけ。

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 その後、私は2にゃんを連れて引越して、暴れん坊たちはは完全室内飼いになった。
 もう素焼きの鉢を飲み込むこともない。
 でも相変わらずふすまは傷だらけだし、レースのカーテンは破れてるし、カーペットは爪とぎされてるし、ソファも傷だらけです。

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 今の住まいで12年。
 2にゃんは人間で言うと80歳を超えるお爺ちゃんです。
 老猫は痩せるし、食も細くなるものだし、ずっと寝てばかりだし。
 衰えて当然だけど、それがあまりにも急激で、検査をしたら肝臓に腫瘍。
 本日、セカンドオピニオンも終えた。


 手術のできる病院は、県内にはない。
 猫の性格から、長距離の移動と入院のストレスは相当になるだろう。そして衰弱具合と年齢から考えても、無理に開腹手術はオススメできない、と。
 最初のドクターにも、セカンドオピニオンのドクターにも、同じ事を言われた。

 幸い、猫は全く痛みを感じていない。
 食べられない状態なので、食い意地の張ってる猫が空腹を感じてるかもしれないのだけが辛いけど。

 投薬でなんとか症状を緩和して、少しでも苦しまないで過ごせるように、というのが治療方針になった。

 ただ、腫瘍と水疱の成長が早いので、このままだと多分1ヵ月くらい、だそうだ。

 余命1ヵ月のにゃんこ。

 夏は越せないかもなと覚悟を決めました。
 ちょっと吐き出したかったので書きました。

 

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  1日でも長生きして欲しいけど、苦しくないのが一番なので、存分に昼寝を楽しんでください。

 20210608